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USTがテザーに飛び火するも、ビットコインが戻した理由

USTがテザーに飛び火するも、ビットコインが戻した理由

USTがテザーに飛び火するも、ビットコインが戻した理由

ポイント

・25,000ドル台まで下落

・UST不安がテザーにも飛び火

・しかしテザーは切り返し、BTCも30,000ドルに

・BTCには暗号資産市場からの逃避フローも

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は続落。

未明に30,000ドル(約390万円)を下抜け、朝方には昨年1月の安値28,000ドル(約365万円)を一時割り込んだ。一旦、反発するも30,000ドルで上値を抑えられると、25,000ドル(約320万円)台まで急落。そこから30,000ドル近くに急反発、足元では28,000ドル台での取引が続いている。

水曜日の米CPIがやや強めの数字となりインフレの長期化とFRBの金融引き締め継続による景気悪化の懸念が浮上、米株売り・米国債買いの質への逃避の動きが強まる中、BTCは30,000ドル~33,000ドルのレンジを下抜け、昨年1月の安値28,000ドルを割り込んだ。

ステーブルコインUST(Terra USD)の値崩れが、NFTやDeFiなどに飛び火したことも悪影響したか。

流石に重要なサポートだっただけに、一旦反発、30,000ドルにワンタッチ。しかし、BloombergがTerraプロジェクトの支援先探しが難航していると伝える中、BTCは下落に転じた。

午後に入ると、ステーブルコインの代表格テザー(USDT)に飛び火、1テザー=1ドルを割り込み、94セント近辺まで下落した。しかし、テザーの下落による逃避買いもありBTCが反発、テザーも99セントまで値を戻す中、BTCは30,000ドル手前まで急反発した。

海外時間に入ると、USTのガバナンストークンLUNA価格の暴落を理由にUSTのブロックチェーンの停止が突然発表されBTCは28,000ドル近辺に値を下げたが、その後チェーンは再開、続落していた米株が引けにかけて反発したこともあり、29,000ドル近くに値を戻している。

本日のBTC相場

本日のBTC相場は底値を固める展開を予想する。

BTCは重要なサポートである昨年1月の安値28,000ドルを割り込んだが、なんとか25,000ドル台で反発した。

昨日、USTを売り崩しに関与したとの噂にブラックロックやシタデルが否定するコメントを出していたが、USTの値崩れはどこかのヘッジファンドが売り仕掛けをしたから発生したというよりも、準備資金をハイリスク運用した結果、BTC価格下落で信用不安。取り付け騒ぎが発生したのが本質だろう。

一方、かつて騒ぎを起こしたテザーだが、彼らはテザー発行時に受け取ったUSDなどを潤沢に保有しており、例えばテザーが94セントに下落したら、準備資金のUSDでテザーを買ってバーンすれば6セントの利益になる。

そうしたことが分かっているから通常時は94セントでテザーを売る人がいないが、準備資金が足りなくなるかもしれないと思われたら、一斉に売りが発生する。ただ、昨日の場合は別にテザーの準備資金に問題があったわけではなく、市場心理の悪化がテザーに飛び火しただけで、すぐさま元に戻した。

こうした場合の受け皿のひとつがBTCで、以前にもテザーが下落してBTCが上昇する局面が観察されている。

このように、市場では「質への逃避」が発生していて、流動性が低いもの、脆弱なものが狙われる状況が発生しており、金融市場全体ではBTCは弱者となるが、暗号資産市場では圧倒的な強者だ。

市場全体のリスクオフ地合いが回復するまでは本悪上昇とまではいかないかもしれないが、BTCは反発局面に入った可能性がある。

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松田康生
楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

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